ＳＣＥＮＥ　２０

幾つもの時を越え　繰り返されるドラマがある
岸辺の風景　それはいつだって心優しく
いとおしく　そして儚い

砂浜に寄せては返す波の調べに心を洗い
磯の香りに浪漫を感じる

波打ち際に戯れる水鳥たちさえ　我を忘れて
まどろむ憩いのひととき

いつしか水平線の彼方に揺れる光のプリズム
手をかざし見つめれば　静かに時間が止まる

幾つもの時を越え　繰り返されたドラマがある
波間に佇む旅人　それはいつの日も夢に溺れ
くるおしく　そして虚しい

気まぐれに寄せては返す波の悪戯に心戸惑い
風の強さに孤独を噛みしめる

青空のキャンバスに思い描く　見果てぬ夢は
時の狭間で行ったり来たり

いつしか地平線の向こうに沈む夕日のシルエット
足元にのびた自身の影に　永遠なるさざ波が重なり合う

Ｐｒｅｓｅｎｔｅｄ　ｂｙ　ＳＵＺＵ